サクラ大戦2−2−1
シアター内宿舎、食堂。
藤枝あやめと、帝撃三人娘を加えた花組全員による話し合いが行われていた。
様々な意見が交わされたが、誰ひとりとして「公演を中止しよう」と言い出す者はいなかった。
「花組の仕事は、戦うだけじゃないはずです。人々に夢と希望を与えるのも、私たちの仕事じゃないですか!」
さくらの言葉が、隊員たちの気持ちをもっとも端的に表していた。
「具体的には、どーするんや?」
「そりゃやっぱ、地道に情報収集するしかないんじゃねえか?」
どんぶりめしをかっこみながら、カンナ。
「あやめさんなら、ドルファンで情報集まりそうなところもわかるだろ。準備の合間を縫って、手の空いてるヤツがいくってことでどうだ?」
カンナの意見のもと、それぞれの割り振りが決定された。
「じゃあ、マリア、紅蘭、アイリスはメネシスラボ。さくらとカンナは教会ってことで、いいかしら?」
「やだやだやだー!!!アイリスもきょうかいいきたいよー!!!」
「頼むよ、アイリス。もし『ひびきの』が敵だった時のことを考えると、アイリスのテレポートが必要になるかも知れねえんだ」
「あの人たちは悪い人じゃないよ!。だってアイリス、さいん書いてあげたもん!」
「んでよ、すみれ。おめえはどうするんだ?」
アイリスから逃げるようにして、カンナはすみれに話しを振った。
彼女は話し合いの間ひとことも口を開かず、何かを考えるように黙り込んでいた。
「すみれさん……?」
心配そうに、さくらがすみれの顔をのぞきこむ。
「わたくしは、メネシスラボで麻生中尉と二人きりで話してみたいですわ」
何か考えがあるような口振りで、すみれは話し始めた。
「彼女に軽く揺さぶりをかけてみます。それでボロを出せば情報は嘘であると判断します。仮に情報が本物だったとしたら、わたくしの舞台の裏方としてテロ防衛の際にすぐに出撃できるように待機していてもらうだけです」
「あぁん?。おめえが揺さぶりだって?やめとけやめとけ」
呆れたような顔で、カンナ
「おめぇがやってもうまく切り返されて、ブチ切れて滅茶苦茶になるのがオチだぜ?マリアに任せておけばいいさ」
「なんですって!わたくしに限ってそんなことはございませんわ!」
負けじと言い返すすみれ。
「まあ、考えるより先に手が出るような山猿はそうなるかも知れませんけどね」
「んだと?。だいたい、『おめぇの舞台』じゃなくてアタイら花組の舞台だろ?」
「あら、今回は私が主役ですのよ。ということは私の舞台と言っても過言は無いはずですわ」
手を口に当てて笑うすみれ。
「それに、ひびきのの皆さんには協力してもらうのではなくてよ。あくまでも協力させてあげるだけです。テロリスト如き、わたくし達だけで十分ではなくて?それともカンナさん、怖じ気付いたんですの?」
「なんだと!?」
「なんですの!?」
顔を突き合わせ、睨み合う二人。
「やれやれ、地球でも、やることは同じなんやなぁ」
紅蘭が、深い溜息をつく。
こんなことで、ドルファン公演は成功するのだろうか?。
第二話
「歌い、踊り、舞台にかけて」(2)