「紫炎」VS「Dragoon」
「カンナさん、お久しぶりです。ONEの里村です」
「おぅ、久しぶりだな。でもいいのか? おめぇの相棒がいるのはあっちの方だろ?」
「別に構いません…。それに、チームとしての完成度から言えばそちらの勝ちですから…。
まぁ、気楽に頑張ってください」
「おいおい。アタイが言うのもなんだが、向こうの応援してやれよ」
「……私は、花組のファンですから。それより以前お願いしていた…」
「ああ、すみれか? おい、おめぇのサインが欲しいんだってよ」
「まぁ。さすがは前回イベントの準優勝者。流石に見る目がおありですわね」
「はい」
「……頷くなよ、そこで」
Bブロック一回戦第2試合
「紫炎」 VS 「Dragoon」
茜という訪問者が帰った後の試合直前、花組の2人はおおよその作戦を確認しあっていた。
「さーて、どうする? アタイが思うに、向こうは最初は牽制程度だと思うぜ」
「あら? どうしてそう思いますの?」
「あっちのドラゴンガンダムってよ、たしか少ししたらガリバー旅行とかなんとかって…」
「ハイパーモード」
「そう、それよ。それでパワーアップするんだろ? だから、それまでは大したことはしねぇと思うんだ」
「まぁ、十分あり得ますわね」
「だから、アタイたちは、先手必勝だ。のっけからアタイとおめぇの最高の技をたたき込んでやろうぜ!」
「ええ。それでいきますわよ」
これが試合前に確認しあった2人の作戦。
この試合の結果は、もしかしたらこの時点で決まっていたのかもしれない。
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第1ターン
(BGM:微笑みは守護)
●詩子(31)
攻撃/ラグナロック(P1+8)>神武(すみれ機)/81%
●エル(31)
攻撃/宝華教典・十絶陣(S+10)>神武(すみれ機)/72%
●すみれ(18)
精神「集中」使用。命中・回避に15%のボーナス
攻撃/胡蝶の舞(4)>ツィノーバ・ヴァルキュリエ/73+15−25=63%,
ドラゴンガンダム/100%
●カンナ(18)
精神「努力」使用。気力条件無視での武器使用可
攻撃/四方攻相君(S+10)>ドラゴンガンダム/100%
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試合開始の合図とともに、真紅の戦乙女…ツィノーバ・ヴァルキュリエが2機の神武に向かって最高速でつっこんでくる。
向こうが動くのはドラゴンガンダムのハイパーモードが発動してからだと読み、ドラゴンガンダムへの警戒のみを強めていた神武2機。
それゆえ、その相棒である詩子の存在を軽視しすぎていた2機は、完全に裏をかかれた格好になっていた。
「さーて…狙いは、っと、そっち!」
神武に限らず霊子甲冑は、各機ごとにその特性が異なっている。
先の試合に登場したマリア機は、精密射撃重視。この試合に臨むカンナ機は、接近格闘戦重視。
そして、今、詩子に狙われいるすみれ機は、すみれの使う神崎風塵流の舞のための機体ともいえる。
神崎風塵流・胡蝶の舞。華麗な舞に合わせて周囲に霊気を放ち攻撃するすみれの秘技。
今まさに、その舞を舞い始めようとしたすみれ機を狙って、ツィノーバ・ヴァルキュリエの手にしたレーヴァティン…大型ヒートソードが薙ぐ。
それでもその攻撃は、すみれの華麗なる舞にかわされた。
否。
それも詩子の狙いのうち。初手に全てを賭けていたように、詩子の攻撃はまだ終わっていなかった。レーヴァティンの薙ぎをフェイントに、そのまま左手が霊子甲冑の頭部、メインカメラを捉える。そして…
「いっけぇぇぇぇぇっっっっ!!!!」
左手に装備された衝撃波砲ギャッラルホルンが、霊子甲冑に穴を穿ち、さらにそこをレーヴァティンが貫く。
これが、ツィノーバ・ヴァルキュリエの必殺技、ラグナロックだ。
「茜の、バカーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!!」
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神武(すみれ機)
ダメージ2116
×気力1.31×RB1.2
=3326
1074/4400
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「くっ…そんな…このくらいで……」
だが、それのみで沈むほど霊子甲冑も甘くはない。
それを知っているのか、「Dragoon」の猛攻はまだ終わってはいなかった。
ラグナロックが完成する前に、神武とツィノーバ・ヴァルキュリエを囲むように立てられたビームフラッグ。それこそが、次なる攻撃の布石。
通り魔のような詩子の攻撃が過ぎ去り、体勢を立て直そうとしたすみれが見たのは、自身を囲むように立てられたビームフラッグの陣だった。
「宝華教典・十絶陣・狂焔乱舞ッ!!!!」
そこを襲う炎。ドラゴンガンダムの右手から放たれた火炎放射が、フラッグに巻き上げられるように天まで伸びる。もちろん、その中心にすみれの神武を抱え込んだままで。
「きゃぁぁぁぁっっっっ…」
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神武(すみれ機)
ダメージ2491
×気力1.31
=3263
0/4400
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炎が消えたとき、そこには完全に沈黙したすみれ機のみが残された。
文章にすれば長いが、実際はほんの数秒の、まだ「紫炎」の2機が行動を開始する前の出来事だった。
「申しわけありません…カンナさん。私としたことが、しくじってしまいましたわ…」
「すみれ! くっそぉぉぉぉぉ、てめぇらぁぁぁぁぁぁぁ!!!
こいつはお返しだ! くらいやがれ!!
桐島流最終奥義・四方攻相君ーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!」
一瞬の出来事に対応しきれずに沈んだすみれの分もと気合いを込めたカンナの奥義が、大技を放ったばかりで隙を見せているドラゴンガンダムにぶちかまされる。
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ドラゴンガンダム
ダメージ4099
×気力1.18
=4836
964/5800
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「どうでぃ! アタイの技の威力は!!!」
「くっ……さすがにやるじゃないか…」
「あったりめぇだ。すみれがやられたからって、まだ負けたわけじゃねぇ! アタイ1人でも、てめぇらをぶちのめしてやるぜっ!」
奥義を喰らい大きくはじき飛ばされるドラゴンガンダムを前に、カンナはそう吠えた。
だが、
「ふっふーん。そーゆーこというのは、これをかわしてからにしてよねっ!!」
そこに再び高速の通り魔が襲いかかる。
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第2ターン(BGM:パ・ズ・ル)
●詩子(31)
攻撃/ラグナロック(1+8)>神武(カンナ機)/100%
●エル(31)
特殊能力「ハイパーモード」発動
攻撃/ドラゴンクロー(2+7)
>神武(カンナ機)/101%−機能低下分20%=81%
●カンナ(18)
攻撃/一百林牌(1+5)
>ドラゴンガンダム/86%−15%+機能低下分20%=91%
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「くらえぇぇっっ、茜ーーーーっっっ!!!」
再び襲いかかるツィノーバ・ヴァルキュリエの左腕。
エルにとどめを刺そうとして技のモーションに入りかけていた神武のメインカメラ目掛けて、またもやツィノーバ・ヴァルキュリエ必殺のラグナロックが突き刺さる。
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神武(カンナ機)
ダメージ2168
×気力1.31
=2840
1760/4600
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「くっ…まだだ、まだおわっちゃいねぇ!」
大きく弾かれながらも闘志は衰えないカンナ。
だが、
「いいや。これで終わりだよ。ドラゴンクロー!!」
ラグナロックで穿たれた装甲の穴を目掛けて、ドラゴンガンダムの右腕が伸びる。
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神武(カンナ機)
ダメージ1863
×気力1.31×RB1.1
=2684
0/4600
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「くっそぉぉぉっっ………」
龍の牙に貫かれて沈黙するカンナの神武。
そして、それが試合終了の合図になった。
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Bブロック一回戦第2試合
勝利チーム:「Dragoon」
ツィノーバ・ヴァルキュリエ 5600/5600
ドラゴンガンダム 964/5800
神武(すみれ機) 0/4400
神武(カンナ機) 0/4600
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